環境計量測定分析事業ENVIRONMENT ANALYSIS

高度な測定分析技術と、最先端の分析機器を用いて
水質、土壌、大気などの環境調査を行っています。
測定分析活動を通じて、
県民の健康と生活にとってより良い環境の保全を目指しています。

環境に関するQ&A

環境について、よくある質問と回答を掲載しています。
(質問をクリックすると、回答が表示されます)

浴槽のタイルが青くなる。

原因

 給水管,給湯管,湯沸器,風呂釜等に使用されている銅管がまだ新しい時期には、微量の銅が溶け出します。その銅が容器又は布類に付着している石鹸や垢に含まれている脂肪酸などと反応し、水に溶けない青い銅石鹸を作り、このような現象を起こします。水が蒸発し、銅が不溶性になり、タイル上に残っていくため目地が青く着色していくこととなります。

対策

 浴槽・洗面所などは、洗浄が不十分だと、湯垢が溜まり、そこに脂肪酸と反応した銅石鹸ができ、青く着色することになります。手入れをこまめに行う事が大切です。

 青くなった浴槽やタイルの目地は、アンモニア水(10%溶液)を少量滴下してからスポンジなどでこすり、食酢で中和し、水で洗い流します。布地などに着色した場合は、家庭用食酢(10%溶液)で70~80℃に温め、その中に布地を浸すと脱色します。

 浴槽に水を溜めたときに青く見えるのは、水による多い事例です。水に溶け出した銅により水が青く見えるためには、約100mg/Lの銅の溶出が必要です。  銅は人に必要な成分の一つで、食物などによって1日に摂取する量が2~5mgといわれています。水質基準値は1.0mg/Lとなっていますが、これは味が悪くなるとか、青色現象を起こしやすいといったことから決められています。銅自身には、ほとんど毒性がないか、あるいは極めて小さいといわれています。

赤水濁水が出る(極めて短時間に解消する場合

原因

 このような現象は、給水管に亜鉛メッキ鋼管が使用されている時、又は継手などの一部に鉄材が使用されている時、硬質塩ビライニング鋼管布設時の加工に不備がある時等に起こります。それは、露出した鉄面が空気中で錆るのと同様に水中でも徐々に錆、この錆が水の使い始めに赤水となって出てくる為です。朝一番の使用で赤水が発生し、1分間以内に収まる時は、ほぼ給水管に起因すると考えられます。また、同様な現象が配水小管に起因する事もあります。その場合は赤水の状態が比較的長く続きます。

安全性

 鉄は人体にとって、1日に10~20mg必要とされる成分です。鉄による少々の赤水を謝って飲んでしまったとしても特に心配は入りません。ただし、多量の赤水あるいは鉄の濃度が非常に高い赤水を飲用した場合には、嘔吐を催す事があります。しかし鉄分は、人体への吸収率が低く、大部分が排出されてしまいますので心配はありません。

対策

 コップに水を取って明らかに赤いときは、飲用を避けるようにして下さい。赤水が出るときは、しばらく放流後きれいになってから飲用して下さい。このとき放流した水は、バケツ等に取り、植木や庭のまき水、トイレ、掃除等に利用して下さい。

赤水濁水が出る(長時間続く場合)

原因

 赤水濁水には、給水管に起因する場合と配水小管に起因する場合があります。給水管起因には、管材質が原因の時、継手等の一部に使用されている鉄材が原因の時、硬質塩ビライニング鋼管布設時の加工が不備の時等、主に3種類の原因が考えられます。隣家で同様な現象があり、かつ連合性で無いときは、配水小管起因と考えられます。また、隣家で同様な現象が無いときは、給水管起因と考えられます。

対策

 配水小管起因の場合は、配水小管網での排水作業、将来的には更正工事、布設替工事等が必要となります。給水管起因の場合は、十分な調査の上、給水管等の交換を考えなければならない場合があります。

魔法瓶の内側が黒色になる

原因

 給水管に使用している銅管、又は湯沸器に使用されている銅管から、ごく微量の銅が溶けだします。その銅が、魔法瓶の内側に徐々に付着し、黒色となったものと考えられます。

安全性

 銅は、人体に必要な成分の一つで、食物等により1日に取る量が2~5mgと言われています。水質基準値は、1.0mg/㍑以下となっていますが、これは味が悪くなるとか、布類、タイル等を青くするといった事から決められた値です。銅自身には、ほとんど毒性がないか、あるいは極めて少ないとされています。銅塩中最も用途が多く、一般的に広く毒物と考えられている硫酸銅は、ラットに対し経口的投与した場合の半数致死量が300mg/kgとなっています。これを体重60kgの人間に換算すると、18g摂取する事になります。 銅管からの銅の溶出については、水質と深い関係があります。pHが著しく低い場合、遊離残留塩素が高い場合、水温が高い場合、水中の炭酸ガスが高い場合等は、銅の溶出量が多くなると言われてます。水道水については、いずれの場合も、銅の溶出量は1~2mg/㍑を大きく超えることはありません。従って安全性については、問題ありません。

対策

 朝一番に使用する時等の様に、長時間使用しなかった時は、使い始めの水に銅が多く含まれている恐れがありますので、約1分間位流した後に使用し、放流水は散水等に使用される事をお勧めします。また、湯沸かし器は、水温が高くなるために銅の溶け出す量が多くなります。このため、湯沸かし器の水は食器洗い、入浴等」に限定して使用される事をお勧めします。

アルミ製のヤカンが黒色になる

原因

 アルミは、鉄等と同様に容易に腐食されます。このため、メ-カ-では製造時にアルマイト処理を行い、アルミの表面に被膜を作り、腐食を防いでいます。この被膜は、非常に薄く、たわし、布などの洗浄又は煮沸の繰返し等によりはがれてしまいます。このようにして露出したアルミは、水に含まれる塩素イオンや、湯沸かし器等の銅管から溶け出す、ごく微量の銅イオンにより、容易に腐食しアルミ面に微細な凹凸が出来ます。この凹凸が光を吸収して黒く見えるのが原因とされています。この現象は、一般に「アルミ黒変化現象」として知られています。

対策

 たわし、布類でこすったりせず、使用後は、乾燥する事をお勧めします。また、湯沸かし器のお湯は使わない様にして下さい。それでも長い間には、この現象が現れてきます。

水切りかご、風呂のタイル等が黒色になる

原因

 水道水は、塩素消毒している為、細菌、カビがいませんので、空気中のほこりの付着、又は細菌、カビの繁殖が原因と考えられます。

対策

 洗剤でよく洗い、とれない時には、漂白剤を使用して下さい。このような現象の起きる容器等は、頻繁に洗って乾燥する事をお勧めします。

哺乳瓶の乳首が黒色になる

原因

 給水管に使用している銅管、又は湯沸かし器に使用している銅管から、水道水中にごく微量の銅が溶け出します。その銅と乳首中の硫黄分とが反応し黒色の硫化銅が出来ると言われてます。
 又細菌や、カビによる場合も考えられます。

対策

 細菌やカビによる時は、水に乳首を入れ約5分間煮沸消毒して下さい。それでも取れない時は、ゴムの変色と考えられますので、そのまま使用しても差し支え無いと思われます。しかし、乳児の事ですので、新しい乳首を使用した方が良いと思います。

白い水、白いお湯が出る(数秒間放置すると消える場合)

原因

 水道水を蛇口から勢いよく出しますと、蛇口の内部が負圧となり、蛇口の上部から空気を吸い込み気泡となって出てきます。又、給湯栓から出るお湯にも同様の現象が見られ、空気の吸い込みの他に水中の溶存ガス(酸素や炭酸ガス等空気の成分)の放出が考えられます。湯沸かし器の中で水が急激に加熱されると、水中に溶け込んでいる酸素や炭酸ガス等が放出されやすくなり、蛇口からお湯が出た瞬間に気泡となって現れます。これら気泡が小さいと、水やお湯は白く濁りますが、数秒後には徐々に下の方から透明になってきます。気泡が入る原因は他にも考えられますが、いずれにしても白濁の原因は、空気によるもので安全性については心配ありません。

白い水が出る(煮沸すると水が白くなる場合)

原因

 給水管に亜鉛メッキ鋼管を使用していますと、亜鉛が溶けだして白い水が出たり、煮沸すると白くなったりする事があります。この現象は、給水管内に水がたまっている時間が長い程発生しやすく、朝一番の使用時によく見られます。

安全性

 亜鉛は、人体にとって必要な成分です。必要な量以上取った時には、体外に排出する事から、健康障害については、極めて多量に取った時等の特殊な場合を除き問題はありません。

対策

 給水管に滞留した朝一番の水を排出して下さい。又、亜鉛の溶出が進行しますと、赤水が発生しやすくなります。従って、給水管を他の種類の管に、布設替えすることをお勧めします。

青い底のプ-ルの水が緑色に見える。

原因

 水道水中には、水道管に鉄を使用している関係で、微量の鉄分が含まれている事があります。そしてプ-ルの底が青い場合には、鉄分の黄色と青色が混じって緑色に見えることがあります。また、消毒用の塩素が無くなると、藻が繁殖して緑色となる事もあります。

お茶の飲み残しが紫色になる。

原因

 湯飲みにお茶の飲み残しを入れたままで、鉄分を含む水道水を入れたり、長い間水道水にお茶を入れておくと紫色に着色する事があります。お茶、コ-ヒ-、紅茶等の成分の一つであるタンニンと、水道水に含まれていた鉄が反応して、紫色のタンニン鉄が出来ます。このタンニン鉄が着色の原因です。又、空気中の細菌やカビが、お茶の飲み残しに繁殖する事もあります。

対策

 タンニン鉄は有害ではありませんが空気中の細菌やカビが繁殖している可能性もあります。そのため着色したものは飲用せず、容器をよく洗ってから使用して下さい。

ふきんが紫色になる。

原因

 空気中には多くの雑菌(細菌やカビ)がいます。湿気を帯びたふきんは、雑菌が繁殖しやすくなっています。ふきんが紫色になるのは、大気中の雑菌が付着し、繁殖したためです。なお、高温多湿の時期や場所では、特に雑菌が繁殖しやすく、この現象がよく見られます。

対策

 雑菌で着色したふきんは、そのまま使用せず、台所用漂白剤等で殺菌し、よく洗ってから使用して下さい。また、使用後のふきんは、よく乾燥することをお勧めします。

氷を作る時、又は溶かした時に白い異物が出る場合

原因

 水道水中には、ミネラル分が含まれており、これが適度に水の味を良くしております。水が凍る時には外側から徐々に凍り、水に溶けていた空気やミネラル分は中央部に集められる現象が起こります。そのため、出来上がった氷の中央部は白く不透明になってしまいます。尚、ミネラル分のごく一部は不溶性物質に変化しているので、氷が溶けても白い物質が残ります。

安全性

 白い物質はミネラル分ですから、問題はありません。

参考

 ミネラル分とは、人体に必要な、カルシウム、マグネシウム、リン、ケイ酸等の鉱物性栄養素の事です。

アルミ製の鍋、ヤカン等の内側に白い異物が出来る場合

原因

 アルミは、鉄等と同様に容易に腐食されます。このため、メ-カ-では、製造時にアルマイト処理を行い、アルミの表面に被膜を作り腐食を防いでいます。この被膜は、非常に薄くたわし、スポンジ等での洗浄、又は通常の使用によっても、はがれてしまう事があります。露出したアルミは、空気中及び水中の酸素と反応して、白い酸化アルミとなります。この現象は、アルミサッシ等に白い斑点が出来るのと同じです。

安全性

 白い異物は容易にはがれず、かつ水に溶けない事から問題はありません。

アルミ製でない容器の内面に白い異物が出来る場合

原因

 水道水の中には、ミネラル分が含まれており、適度に水の味を良くしています。このミネラル分は水が蒸発した場合、後に残ります。このため容器を洗った後、完全に水をふき取っておかないと、水分の蒸発後、容器の表面に白い斑点が出来ます。これが繰り返されて幾分厚みのある白い付着物になります。お湯を火にかけ忘れ、空だきしたような時や、水の継ぎ足しの繰り返しで、この現象が促進されます。

安全性

 ミネラル分である事から問題有りません。

繊維状あるいはキラキラ光る針状の物質ができる場合

( 魔法瓶、コ-ヒ-サイホン等のガラス器具使用の場合 )

原因

 一般に「フレ-クス現象」として知られているもので、この原因は次の2つが考えられております。(1)ガラスはケイ酸の石垣をソ-ダ分で固めた様な構造になっていますが、このソ-ダ分が次第にお湯に溶ける為、ケイ酸分が崩れ、剥がれたもの、(2)水中のミネラルの一つであるマグネシウムとガラスのケイ酸が反応してできたもの、この二つの原因のうち(2)の方が可能性が高いとされています。

安全性

 この物質はミネラル分の一部ですから問題有りません。

対策

 容器に付着しているときは、容器を良く洗って下さい。それでも取れない時は、容器に約10倍薄めた食酢をいれ、1時間程おいてから、柔らかいブラシ等で洗って下さい。尚、水を長時間煮沸したり、残り湯に水を何度も継ぎ足し煮沸して使用した場合にフレ-クス現象は起きやすくなります。

アルミ製ヤカン、風呂釜等で白いフワフワした物がでる場合

原因

 アルミは鉄等と同様に腐食されます。このためメ-カ-では、製造時にアルマイト処理を行い、アルミの表面に皮膜を作り腐食を防いでいます。この皮膜は非常に薄く、たわしで強くこすったり、空だきや急激に加熱された時等のショックで、亀裂が入る事が有ります。そこに露出したアルミが水と反応して白いフワフワした水酸化アルミを作ります。又、風呂釜の場合は、ただの「湯あか」の事も有ります。

蛇口の周りに白い付着物が出来る場合

原因

 水道水中には、適度に水の味を良くするミネラル分が含まれております。このミネラル分は水が蒸発すると後に付着して残ります。蛇口部分は、水に濡れたり、乾いたりを繰り返していますので、その部分にミネラル分が付着して徐々に白くなって行きます。特に給湯栓は、水温が高く水が蒸発し易い為、この現象が良く見られます。

安全性

 ミネラル分で有ることから問題は有りません。

浴室のタイル、便器の内側が桃色になる。

原因

 浴室のタイル、便器の内側などが桃色になるとことがあります。これは、空気中に存在する霊菌という細菌が付着し繁殖したためです。特に、新築後半年以内の家に多いことが知られています。

対策

 水でよく洗って下さい。取れないときは、熱湯もしくは、市販の漂白剤で洗って下さい。
 但し、浄化槽がある場合漂白剤の使用には注意して下さい。濃度の高い漂白剤(塩素)が浄化槽に流入すると、浄化機能を持った微生物が死滅し、その浄化機能を劣化させます。また、浴室やトイレ等湿気の多いところの日常の手入れを頻繁に行う事をお勧めします。

参考

 霊菌は病原菌ではありませんが、他の雑菌も繁殖している可能性がありますので、よく洗い落として下さい。塩素消毒しますと、霊菌等の細菌やカビは死滅します。したがって塩素消毒して残留塩素のある水道水中には、細菌やカビは存在しません。

臭いは無いが、亜鉛メッキ鋼管を使用しており、油膜状のものがある場合

原因

 給水管に亜鉛メッキを使用している場合には、時々このような現象が見られます。油膜状のものは、亜鉛メッキ鋼管から溶けだした亜鉛が、水の表面に浮き油膜の様に見えるのが原因です。

臭いは無いが、容器に水を入れておくと油膜状のものが出来る場合

原因

 油膜状のものは、汲み置きした水の中に空気中の小さな埃が落ちてきて、膜状になったのが原因と考えられます。