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その便利さから、身の回りに溢れるプラスチック製品。現在、環境への配慮から使用をやめたり、他の素材に替えたりする「脱プラスチック」の動きが世界中で急速に広がっています。
プラスチックは日本では1950年代から大量に生産され急速に普及しました。軽くてどんな形にも加工できるプラスチックは生活に欠かせない素材として浸透。今、世界では1年間に約3億6700万トン(2020年)ものプラスチックが作られています(※1)。
しかし、プラスチックには環境に及ぼす問題点がいくつかあります。まず、プラスチックは石油を原料とするため、使い捨て製品の大量生産は資源の無駄遣いにつながります。また、燃やすと温室効果ガスが発生するため地球温暖化にも影響します。なかでも今、最も問題視されているのが海洋の汚染や生態系への影響です。海に流出したプラスチックは波や紫外線にさらされて劣化し、直径5㎜以下の微細なマイクロプラスチックになります。有害物質を含むこともあるプラスチックは数十年~数百年も自然界に残り環境に影響を及ぼします。それが生物に取り込まれることによる生態系への影響、それを食べる人への影響なども心配されています。
日本人の1人当たりのプラスチックごみ廃棄量は年間約32kgで、アメリカに次いで世界ワースト2位(※2)。日本では2022年4月1日から、「プラスチック資源循環法」が施行されました。プラスチックを減らしながら資源として循環させることに事業者、自治体、消費者が一体となって取り組むための法律です。
私たち消費者はまず、プラスチックごみを少しでも減らすことに気をつけてみましょう。そのプラスチック製品は本当に必要か、代わりになる素材はないか、購入の段階から考えることも必要です。人類が作り出し、生活を豊かにしてきた素材が地球環境や私たちの命を脅かしているという皮肉な現実。そのことを受け止め、一人ひとりが意識する時にきています。
昔の日本では、豆腐屋さんでは持参した鍋に豆腐を入れてもらうなど、買い物にはかごや器、空き瓶を持参していました。昔の日本人のように使い捨てをしないことはプラごみ削減に欠かせない行動の一つです。
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