環境にやさしい「塩ビ」で既存の構造物を再生するライニング技術

有限会社亀山工業
延岡市昭和町3-1862-2
URL:http://www14.ocn.ne.jp/~kameyama/index.html

県内では1カ所で施工。結果は上々

古い側溝を残したまま塩ビ板を張る側溝ライニング

ライニング 着手前
ライニング 完了

古くなってひび割れができてしまった道路の側溝。この改修工事を行うには、側溝を掘り出して取り除き、新しい側溝を設置するのが通例だ。この従来の方法に対して、古いコンクリート製の側溝をそのまま残し、内側に塩ビ(ポリ塩化ビニール)を張って再生する「側溝ライニング」という工法がある。

側溝ライニング工法は、環境にやさしい、費用が安くて済むという利点があることから、県内では平成22年に初の工事が行われた。この工法の実施例は九州でも数少なく、今後の検証がまだ必要だが、施工後の排水の状況は問題ない。

高い加工技術を応用

この改修工事にアドバイザーとして関わったのが、延岡市で塩ビ加工や製缶及び配管工事のほか、塩ビパイプを使用する上下水道の設備工事も行う有限会社亀山工業。昭和38年から塩ビ加工を行ってきた技術力は、塩ビメーカーも一目置く。

工事に当たって、専務の亀山善弘さんは「ライニングは塩ビのほかにも樹脂を使うものなどがありますが、基本的にそれまである構造物や管などの内側を覆ってしまう工法です。側溝ライニングについては知っていましたが、実際に施工したことはありませんでした。しかし、既存の構造物の内側に硬質塩ビ板を張り付けるための溶接技術などは得意とするところ。問題なく施工できるものでした」と自信を持って臨んだ。

実際の工事では、従来のように古い側溝を掘り起こすための重機も必要なく、コンクリートの廃棄物も出さずに済んだ。

塩ビの特性を活かした塩ビ加工製品例(同社の製品)
ウェハーケース クリアータンク 洗浄ユニット 曲面カバー
ウェハーケース クリアータンク 洗浄ユニット 曲面カバー

環境にやさしい素材と工法

「技術を活かし、提案型で挑戦を続けます。塩ビの可能性を広げたい」
代表取締役 亀山勉さん

「塩ビ製品は、上下水道管に使われるように年月が経っても腐らず、耐久性もある。また、プラスチックの一種ですが原料の半分以上は塩素で、素材自体が環境にやさしく、工法もムダに廃棄物を出さない。切削、溶接などの加工技術があれば、応用が利くし、施工業者にとって、新たな設備投資も必要ない。何より価格が安く上がり、クリーンなまちづくりにも貢献できることなど、ライニングの利点は多いんです」と、その魅力を語る亀山さん。

高い加工技術で目的に応じて自在に施工できる塩ビライニング工法は、今後さらに広い分野で使われる可能性があり、環境貢献度の高い工法として期待されている。