宮崎の地域性を活かした新エネルギー“木質バイオマス”エネルギー。

エネルギーの地産地消を目指して、県内でもさまざまな取り組みが進められています。「太陽の国」宮崎にふさわしい太陽光発電では、全国にさきがける研究や事業がスタートしています。 今回は、宮崎の地域性を活かした新エネルギーとして活用・普及が図られている「木質バイオマス」エネルギーについてご紹介します。

Q 木質バイオマスとはどんなものですか?

一般的に「動植物から生産される再生可能な有機性資源であり、化石・鉱物資源を除いたもの」が「バイオマス=生物資源」と呼ばれます。
 その中で、木に由来して資源として活用可能なものが木質バイオマスで、その発生形態によって、林地残材、製材工場等残材、建設廃材に分類されます。
※林地残材・・・木の値段が安いため伐採したまま山に残された丸太や、枝葉などのこと。

Q 宮崎に向いている点は?

宮崎県は県土の76%が森林で、豊富な森林資源があります。一方で、林地残材のような未利用木質バイオマスも大量に発生しており、それが資源として有効利用できると考えられるからです。
 また、製材工場などから出る樹皮やおが粉などは、畜舎の敷料や製紙用チップ等としての利用が進んでいますが、一部は未利用です。
 これらの未利用木質バイオマスを活用すれば立派な資源となり、森林所有者の所得向上、森林整備・保全、地球温暖化防止にもつながります。
※敷料…家畜の寝床に敷く稲わら、おが粉、もみ殻などの資材。

Q どうやってエネルギーにするんですか?

木質ペレット(写真提供:三菱商事株式会社)

昔から薪や炭を燃やしたように、木質バイオマスを燃やすことで熱エネルギーを得たり、電力に変換します。扱いやすいように、チップやペレットに加工し、専用のボイラーで石油の代わりに使います。宮崎県内には林地残材の受け入れ可能な木質バイオマス加工施設が、チップ工場11カ所、ペレット工場3カ所あります(平成22年7月現在計画中を含む)。
 このほか、ガス化して水素やメタン、エタノールなどの燃料に変えて、利用する方法もあります。

Q でも、燃やすと二酸化炭素が出て、温暖化防止対策にはならないのでは?

木質バイオマスも燃やすと二酸化炭素が排出されますが、それは大気中にあったものを木が光合成によって取り込んで、蓄えていたもの。つまり、木質バイオマスを燃やしても大気中の二酸化炭素量に影響を与えないのです。
 これは「カーボンニュートラル」と呼ばれるバイオマスの性質のひとつです。

Q これからの問題はありますか?

森林資源を使い切ること。これが一番大事な考え方です。まず、林地残材を活用するために、少しずつでも効率的に運び出す工夫が必要です。
 工場や農業用ハウスなどへのチップやペレットのボイラーの普及も必要で、これについては、国や県の助成制度、CO2の排出削減による国内クレジットやJ-VER制度などのオフセットクレジット制度を活用することが可能です。宮崎県の補助制度もあります。
 (宮崎県環境森林部山村・木材振興課)