建材としてエネルギーとして、木を徹底的に使い切る 循環できる資源を最大限に活用

ウッドエナジー協同組合
日南市南郷町大字榎原甲2091
URL:http://www.woodenergy.or.jp/

左から安田邦広さん(発電部部長) 吉田善美さん(品質管理部部長) 山下賢二さん(専務)
木質バイオマス発電施設

宮崎を代表する「飫肥杉」の建築用乾燥材と構造用集成材を製造販売するウッドエナジー協同組合は、県産材の利用拡大を図るため、平成13年に設立された協同組合です。

同組合が作る構造用集成材とは、木造建築の構造材である柱や梁・桁に飫肥杉やヒノキの板を貼り合わせて使うもの。ゆがみが少ない乾燥材をベースに、複数の挽き板を接着剤で貼り合わせるため、厚さも長さも自在で、これを使えば体育館など木造の大空間も可能です。しかも同組合の製品はJAS基準に基づいて製造されるため、強度を数値で表すことができるのが強み。また、接着剤についても定期的にホルムアルデヒド放散量試験を行い、品質管理にも努めています。

集成材は木材利用の幅を広げるだけでなく、小さな木でも無駄なく使える点でも優れていて、これらのことから従来の木材の弱点をカバーする高品質の製品として注目されています。

発電に使う樹皮。通常は産業廃棄物となる

建てた後のゆがみが生じにくい集成材を作るにはボイラーを使った人工乾燥が一般的で、重油など多くのエネルギーが必要です。同組合でも人工乾燥機を使っていますが、そのエネルギーにはバイオマス発電を利用しています。製材や集成材製造の過程で出る樹皮や端材を燃やして、蒸気と電気を作るプラントです。

平成16年から稼働しているバイオマス発電は最大電力1300kw/h、最大蒸気11.6t/hで、操業に必要な電気と乾燥用の熱源を全てまかない、余った電気は九州電力へ売電。さらに燃やした灰は土壌改良に利用できるため、商社へ引き取られていきます。

毎年4月に行われる植樹祭

木を徹底的に使い切り、使ったら植える。このポリシーのもと、同組合の組合員では伐採後の山に植林を続けています。春は「植樹祭」と銘打って、従業員の家族や関係事業所からも参加するイベントとして開催し、木のこと、山が果たす役割など、体験することで理解を深めてもらうことも目的です。

今後、山に放置され環境悪化につながっている林地残材を搬出してバイオマス発電に活用する方法や、木材を乾燥させる熱を周辺のハウス園芸に利用できないかなど、「木を使い切る」工夫から発展する事業展開が期待されます。