延岡市の北東に位置する友内川は、清流、北川の支流で延長約1.7km。豊かな生態系を有する河畔林や、大正時代に造られた農業用排水路の稲田川があり、それぞれが友内川の生態系を支えています。「数年前に稲田川がコンクリートでおおわれたことにより、田んぼの泥などが直接友内川に流れ込むように。そうすると、アカメの稚魚が生息するコアマモは砂地を好むのでその数も減ってしまったのです。」とリバーパル五ヶ瀬川の館長・土井裕子さん。その状況を改善するため、国土交通省が友内川と稲田川の合流点に礫間接触酸化浄化法などを取り入れたL字型の堰を造りました。その中にシジミを撒いたり、竹炭とカキ殻を入れた袋を入れ替えるなどの維持管理を宮崎県河川課、延岡土木事務所、延岡市、地元の土地改良区や漁協、自治会、東海中学校などと連携して進めています。「友内川には世界レベルの研究者が驚くような生態系が残っています。知れば知るほど自然の不思議さに感心させられますし、環境から見た農業のあり方も考えさせられます。」と土井館長。 友内川の周囲2.4kmにわたり遊歩道が整備され、だれでも気軽に散策できます。リバーパル五ヶ瀬川から友内川水門を東に見ながら田んぼ沿いの遊歩道へ。早速干潟が見えてきます。「小さい穴がたくさん見えますね。あそこにはカニがいます。多いのはアシハラガニ。ハクセンシオマネキもいて、上流にはシオマネキもいます。他にヨウジウオやチワラスボ、チクゼンハゼなどのハゼもいます。」干潟の北には河畔林があります。「ミサゴが枝に止まっていますよ。一組つがいが住んでいてボラなど魚だけを獲ります。カモはそれを知っていてミサゴが群れに突っ込んでも、のんびりしています。」このように遊歩道からは動物だけでなくハマボウやハマナツメ、黄色い実をつけるツルウメモドキ、エノキ、オギ、アシ、イタドリ、エゴの木などを見ることができます。「ハマボウの根にはエビカニの巣があり、それらを食べる小魚が集まります。その様子は日本版マングローブともいわれます。」友内川は海水と淡水が混ざる汽水域なので豊かで多様な生態系があります。コアマモが秋にかけて育ち、その中にいるエビを食べるアカメの稚魚が集まる。そして体長が15cmほどになると海へ出ていく、誰が教えたわけでもないのにそうするのです。ここは「平成9年の河川法改正で、堤防を造る際には河畔林を考慮する、計画には地域住民の意見を取り入れるなどが決まり友内川の生態系への配慮につながるようになりました。「自然環境を守るには官かん民たいいっみん一体での協力が必要不可欠です。私たちは地域住民としてできるかぎりのことを行おうと思います。」今後の活動にも注目です。

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